05:00 AM


(アラームを午前4時半にセットするのは僕の習慣になっていた。仕事がある時でも、ない時でも。普段から同じサイクルじゃないと狂うから。オフ日は二度寝したり、起きても昼寝してたりするけど。習慣って大事だと思う。そんな今日は待ちに待ったオフ日。もう一度眠りにつこうって思ったけど、あの時の出来事を思い出す。そう――朝に帰ってきた先週、アイツはリビングで部屋着をはだけさせてすーすーと寝息を立てていた。男だらけなのに、よく出来るよね、まったく。そんな光景がまた見れるのなら、とパーカーの袖を通して部屋を出る僕がいた――)



 サンライズ・レジデンス5階、朝日奈家リビングルーム。
 僕は薄暗い部屋の中、電気を付けずに姉さんの姿を探す。先週はソファーの上、その前はダイニングテーブルにうつぶせて眠ってたっけ。自分の部屋で寝ればいいのに、「気付いたらここで寝ちゃってて……」と舌をぺろっと出して言うもんだからきつくは返せなかった。
 姉さんにはもっと自覚してほしいね。僕がどれだけ悪い虫が近寄らないようにしてると思ってるわけ? ま、気付かない方が面白いけど。

 あ、いた。馬鹿侑介より上の兄貴達だったら、間違いなく踏みつけられてるよ。ほんと。

 すーすーすー……くしゅんっ、すー……。

 って、くしゃみしてるし。明け方って案外冷えるのにさ、そんなところで寝るから。
 ため息しか出ないよね。今度はラグの上で寝てるなんて。ソファーから落ちたんだろうけど、それでも起きないとかどういう神経してるんだか。足元に丸まったブランケットはエロ坊主かヘタレ小児科医がかけてあげたんだろうけど。こんな無防備な状態、他のヤツらにさらけ出しちゃってさ。
 そうだ。いいこと思い付いちゃった。
 身の丈以上に大きいブランケットを物音立てずに広げて羽織る。彼女の脚の動きを封じるように膝立ちをして、そのまま覆い被さる。首元に顔を埋めれば、ヒヤッとしたのか小さな悲鳴を上げた。

 いいね。そそられる。
 首筋にちゅっとわざとらしくすれば、さすがのでも目を覚ました。何、そのブサイクな顔。目、開きすぎだって。

 え? どういう状況なの、って?
 アンタがこんなところで寝てたからイタズラしてただけだけど? 何? それとも、もっと……とろけちゃうくらい甘ったるくて濃いのが欲しい?
 あ、赤くなった。姉さん、すぐ照れるよね。そんなところも可愛いけど。目がとろんとしてて、今日の姉さんは一段とエロいし? 誘ってるんだったら、このまま続きしちゃってもいいけど。
 
 柔らかな唇にやんわり噛みつけば、やらしい声出してくる。僕はの頬に手をやり、あいさつ代わりに舌先で歯列をなぞる。あっ、んっ……風斗ぉ、と僕を求める。熱を帯びていくのを確かに感じる。
 まだ朝の5時なのに、と止めるために伸ばしてきた手を僕の腰に回させ、熱を持ったこれを服越しにあてがった。

>>2014/12/17
風斗はアイドルなので、朝早くて夜遅いイメージです。それでも辛い顔は一切見せなさそうですね。えろえろ風斗好きです。

【補足】テーマは、悪戯っ子デレエロ風斗×朝が苦手な夢主。